みなさんこんにちは!
今日は映画、「ハクソーリッジ」を見てきましたので、その感想を書いていきます。
ハクソーリッジは実話を元にした戦争映画で、2017年の第89回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、監督賞など6部門でノミネートされ、編集賞と録音賞の2部を受賞しました。
(訳:アメリカでスゲエ評価された映画)
もくじ
映画「ハクソーリッジ」とは

銃も手榴弾もナイフさえも、何ひとつ武器を持たずに第2次世界大戦の激戦地〈ハクソー・リッジ〉を駆けまわり、たった1人で75人もの命を救った男がいた。彼の名は、デズモンド・ドス。重傷を負って倒れている敵の兵士に手当てを施したことさえある。終戦後、良心的兵役拒否者としては、アメリカ史上初めての名誉勲章が授与された。
なぜ、彼は武器を持つことを拒んだのか? なんのために、命を救い続けたのか? いったいどうやって、奇跡を成し遂げたのか? 歴戦の兵士さえひと目見て言葉を失ったという〈ハクソー・リッジ〉の真に迫る戦闘シーンが、
“命を奪う戦場で、命を救おうとした”1人の男の葛藤と強い信念を浮き彫りにしていく─実話から生まれた衝撃の物語。
要約すると、
舞台は第二次世界大戦の沖縄戦、戦場で武器を持たず、たった1人で75人もの命を救った兵士、デズモンド・ドスの物語(実話)。
って感じですね。

ちなみに「ハクソーリッジ」という名前についてですが、沖縄の「前田高地」という地名に高さ約150メートルの崖があり、その崖がのこぎりで垂直に切断したような見た目なことから、「のこぎり崖(ハクソーリッジ)」と名付けられたそうです。
映画「ハクソーリッジ」のあらすじ
『ハクソー・リッジ』30秒特報予告編
緑豊かなヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドスは、第2次世界大戦が激化する中、陸軍への志願を決める。先の大戦で心に深い傷を負った父からは反対され、恋人のドロシーは別れを悲しむが、デズモンドの決意は固かった。
だが、訓練初日から、デズモンドのある“主張”が部隊を揺るがす。衛生兵として人を救いたいと願うデズモンドは、「生涯、武器には触らない」と固く心に誓っていたのだ。上官と仲間の兵士たちから責められても、デズモンドは頑として銃をとらない。
とうとう軍法会議にかけられるが、思いがけない助けを得て、主張を認められたデズモンドは激戦地の〈ハクソー・リッジ〉へ赴く。そこは、アメリカ軍が史上最大の苦戦を強いられている戦場だった。1歩、足を踏み入れるなり、目の前で次々と兵士が倒れて行く中、遂にデズモンドの〈命を救う戦い〉が始まる─。
感想
デズモンドドスについて

映画の序盤〜中盤は主人公、デズモンドドスの生い立ちと、彼の「絶対に殺さない」信念が形成される過程を描いてます。
デズモンドは熱心なキリスト教徒で、兵役中も胸ポケットに小さな聖書を携帯していて、「絶対に殺さない」というのもその教えの、「汝、殺すなかれ」に強く影響を受けたもの。
この映画はそんな彼の信念から湧き出る、常軌を逸した勇気ある行動を描いた作品で、たしかに素晴らしく感動的な内容です。
でも一旦落ち着いて冷静に考えてみると、デズモンドに対して全然感情移入、共感できてない自分に気付きました。
普通に考えてぶっ飛びすぎなんですよね。

自ら軍務に服することを志願して、でも武器は持てねえって言って、そのせいで壮絶なイジメにあって、それで実際に阿鼻叫喚の戦場にでても本当に銃は持たなかった、誰も殺さなかった。さらには味方陣営が撃退されてもそのまま戦場に残って、まだ息のあった合計75人の兵士の命を救った、って。
この人一体何考えちゃってるの? って感じです。
すごい人だとは思うんですが、正直理解しがたい。言葉悪いけど「若干クレイジーなのかな」って。
ところが映画の中盤、上官に対して頑なに「銃は持てない」と反抗するデズモンドが、軍法会議にかけられるシーンがあって、
そのせいで独房に収容され、休暇も与えてもらえず、恋人との結婚式すら出られなかったデズモンドに恋人が、「銃を持つだけでいいのよ? プライドが邪魔してるだけよ」と説得するんですが、
「たしかにプライドなのかもしれない。でも信念を曲げてしまったら、僕は生きていけない」
って涙ぐみながら応えるんですよね。
これにはさすがにグッときました。
この強い信念こそが彼を突き動かす原動力だったのかなあ、と……。
あとはまあ、宗教的な力もあるのかもしれません。
僕自身宗教に対する知識が浅いので、それが彼にとってどれくらい大きいものなのか解りませんが。
それにしても超人的な精神力の持ち主ですけどね。いろいろ差し引いてもぶっ飛んでるよこの人!
戦闘シーンについて

「プライベートライアンを超えた戦闘シーン」って言われているだけあって、本当に凄かった。
正直、プライベートライアンを見たのがかなり前で、内容をあまり覚えてないため比べるとどうかっていうのは分からないんですが、とにかく大迫力で臨場感が半端なかったです。
でもその分、これでもかってくらいグロテスクな描写があります。
腕とか足は千切れるわ、内臓は飛び出るわ、切り傷で皮膚パックリ割れるわ、そういうのに耐性がない人が見るとキツイかもしれません。
しかしやっぱり、映画は映画館で見るべきですね、こういう映画は特に。
日本兵の描かれ方

舞台は第二次世界大戦の沖縄戦、相手は日本軍、というと気になるのは日本兵の描かれ方でしょうか。
端的にいうとやっぱり神風のイメージで、若干クレイジーに表現されていた気がします。実際そうだったんでしょうけどね。
「天皇陛下バンザ〜〜〜イ!! ウェエエエエイ!!」っつって突撃してくる日本兵には狂気を感じます…。

あと史実なのかよく分かりませんが、最後に日本の指揮官みたいな人がハラキリ(切腹)します。
【追記(2017年7月19日)】
調べてみたところ史実みたいですね。
当時、「負け」が確定すると兵士たちは「バンザイ突撃」、総指揮官などのトップの人間は「切腹」したそうです。
まとめ・総評

前評判どおり素晴らしい戦争映画でした。
個人的に「今年の映画はララランド1強かも」なんて思ってたところ、ハクソーリッジがかなり食い込んできました。
ただ鑑賞する際に忘れちゃいけないのが、戦争映画ではあれど、あくまでスポットが当てられているのは「デズモンドドス」という一人の人間、ということ。
戦場の描き方が嘘くさい! 史実と違う! などいろいろと批判的な意見もありますが、この映画の主軸はあくまで「デズモンドドス」という一人の男の物語なわけで、僕はそこに関しては文句ありません。
一応映画(娯楽作品)ですから、商業的にエンターテイメントな側面もないと売れませんしね。
むしろそんな中でも戦争の不条理さ、戦場の過酷さをしっかり表現してくれていて、良い感じにドキュメンタリーとエンターテイメントの両立が図れていたんじゃ? と思います。
そんな感じで「グロいのは無理。マジ勘弁」って人じゃければ、かなりオススメできる映画です。感動的で泣けますし。
さすがにある程度は史実より誇大表現されてるだろうけど、こんなスーパーヒーローみたいな人が実在したんだって思うと、色々考えさせられます。
信念を持って生きるってカッコイイですね!
でもちょっと履き違えると、ただの頑固オヤジに成り下がるから注意ね!
ということで今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
その他のオススメ戦争映画
プライベートライアン
戦争映画といえばまず挙げられるのがプライベートライアン。だれもが一度は聞いたことあるタイトルじゃないでしょうか。
作品の舞台はハクソーリッジと同じく、第二次世界大戦です。
ちなみについさっき、U-NEXTで冒頭のノルマンディー上陸作戦のシーンを少し見返しましたが、やっぱりすごいですね。20年以上前の作品とは思えません。
ハクソーリッジもすごかったけど、プライベートライアンもまだまだいけますね。
U-NEXTで見放題になっているので、見たことないって人はぜひ。
▼U-NEXTの無料体験(31日間)登録はこちら
ブラックホークダウン
これも有名な作品です。
プライベートライアンと同じく救出作戦の話ですが、こっちは完全な実話。
超ざっくり説明すると、
アメリカが民族紛争中のソマリアへ、和平反対派の幹部を捕えるために100人の特殊部隊をヘリ(ブラックホーク)で派遣(1時間くらいで終わるラクショー任務の予定)。
が、反対派の民兵が放ったロケットランチャーでヘリが撃墜される。
敵陣のど真ん中へ仲間の救出に向かう兵士たちは、泥沼の市街戦を強いられる。
みたいな感じで、アメリカによる軍事介入の大失敗を描いてます。
内容は例に漏れず、かなり悲惨です。不条理すぎます。
しかし個人的にはプライベートライアンか、もしくはそれ以上にオススメ。
配信しているVODがないのが残念です。
硫黄島からの手紙
第二次世界大戦の中でも屈指の激戦地と言われている、硫黄島の戦いを日本視点で描いた映画。
日本人なら一度は見ておくべき作品の1つじゃないかと思います。
当時、現地で指揮官を務めた栗林中将(演:渡辺謙)の有能さがハンパないです。
名言:予は常に諸子先頭に在り、がカッコよすぎる。指揮官の鑑やで……。
なんのことやらって感じだと思いますが、詳しくは映画を見てください。笑
こちらもU-NEXTで見放題になっています。
▼U-NEXTの無料体験(31日間)登録はこちら